ディスレクシア(読字障害・書字障害)

5歳児健診の話の続き気になりますが、 学習障害からの観点です。就学前に発達障害、特に学習障害や書字障害などが認識されることで、学校に入学してから子供がつらい思いをしなくて済みます。ただ勉強ができないのではなく、その子に合った学習方法が見つからないまま学校生活を送る児童生徒が少なからずいます。子供自身ではどうにもできない状況は、保護者や教師が発達障害や学習障害、書字障害などについての認識を持つということも必要になってきます。5歳児健診が就学前の最後のチャンスとなりますので、ぜひ全員に対して何らかの機会があることを望みます。(平成31年2月一般質問)

 ディスレクシアに関しては文部科学省が2002年に実施しました通常の学級に在籍する特別な教育的支援を必要とする児童生徒に関する全国実態調査によって、学習面に困難を示す小中学生の割合が4.5%、その中でも読むことと書くことに著しい困難を示す割合が全体の2.5%と発表されて以来読み書きに困難を示す子供たちが一定数存在することがわかってきました。日本全国の小学生の人数をおよそ700万人とすると、佐倉市の人口とほぼ匹敵する17万5,000人の児童が読み書きに困難があるということになります。佐倉市の小学生の数にこれを当てはめてみると、およそ9,000人中225人という計算になります。(平成27年11月議会一般質問)

 読むことや書くことに困難さを示している子供について、文字が覚えられない、文字を飛ばして読んでしまう、文字を書き写すことができないといった特徴を持つ子供たちの実態は、ある小学校に調査を依頼したところ文字を覚えられない子供は全体の2%、文字を飛ばして読んでしまう子供は6.9%、文字を書き写すことができない子供は3.4%という結果でした。(平成27年11月議会教育長答弁)

 平成14年に引き続き平成24年に通常の学級に在籍する特別な教育的支援を必要とする児童生徒に関する全国実態調査が行われました。学習面で著しい困難を示す推定値は4.5%、その中でも読むことと書くことに著しい困難を示す割合が全体の2.4%、計算する、または推論することに著しい困難を示す割合が2.3%と、10年たって前回と同じような割合となっておりました。また、来年調査が行われる予定です。その中で、いずれの支援も受けていない児童生徒が、短絡的ですが、38.6%いるのではないかという推定値が出ています。これらの数値を佐倉市に当てはめると、およそ200人程度の児童生徒が学習障害の困難を抱えているのではないか。(令和3年11月一般質問)

 学習障害も5歳児健診と就学前健診の連携で小学校入学前に苦手なことを把握し、入学時点ですでに合理的配慮が整っていると理想的です。次回はこの点を踏まえて一般質問に臨みたいと思います。