医療的ケア児
成人式の後、「医療的ケア児などの頑張る子どもと家族を支える会」Wingsのミーティングで紀尾井町のYahoo!コワーキングスペースへ向かいました。
医療的ケア児について、私の過去の質問を引用して少し説明したいと思います。
医療技術の進歩により、NICU等に長期入院した後、継続して人工呼吸器や胃ろう等を使用し、たんの吸引や栄養などの医療的ケアが必要な、いわゆる医療的ケア児が増加しています。平成27年度の厚労省の調査によると、全国で推計1万7,000人にも上るという結果が出ました。医療の進歩に社会的な受け入れ体制が追いつかず、保護者の介護や見守りの負担、十分にとれない睡眠時間、医療的ケア児は医療的な依存度が高く、1対1の濃密な支援が必要であるにもかかわらず、従来から福祉の制度にある身体的にも知的にも重い障害がある重症心身障害児とみなされない子どもや、たんの吸引は必要だが知的障害はなく、走り回ることができるような子どもも多いため、福祉制度上の支援の手が行き届きづらい現状があり、全国的に見て医療的ケア児の約6割が障害福祉サービス等を利用していないといった課題に加え、幼稚園や保育園、学校への保護者の付き添いや受け入れ拒否など、保育や就学の際のハードルも高くなってしまっているといったさまざまな問題を抱えていました。
ようやく平成28年6月に、障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律及び児童福祉法の一部を改正する法律の制定により、地方自治体に医療的ケア児支援の努力義務が課されることとなりました。
医療的ケア児の増加が見込まれる中、保護者の声として課題も見えてきました。ケアを行う母親が1人になれる時間がなく、親の負担が大きいこと、医療的ケアを理由に子どもの集団生活から排除しないでほしいということ、学校に通学できたとしても付き添いを求められ、働きたくても働けないため、看護師を保育所や学校へ派遣してほしいこと、医療、福祉、教育行政の連携がとれていないため、情報共有をしてほしいことなどです。
中でも在校生、新入生ともに医療的ケア、その他特別な配慮が必要とされる児童の受け入れに際し、現在社会的な課題として近年クローズアップされているのが保護者の付き添いです。医療的ケア児の支援に関しては、保健、医療、福祉、教育等の連携の推進が求められているところであり、学校において医療的ケア児が安全に、かつ安心して学ぶことができるよう、医療的ケアを実施する看護師等の配置または活用を計画的に進めるとともに、看護師等を中心に教員等が連携協力して医療的ケアに対応するなどの体制整備に努めていく必要があります。
代表の本郷くん(左)とは日本政策学校の同期生。会社勤めをしながら社会福祉士の資格取得に向けて頑張っています。中村くん(右)は社会人として現在上智大学の修士課程で研究を重ねており、厚労省からの内定も出ているそうで、2人とも頼もしい限りです。東京都の職員や行政書士、子どもの入院付き添いをしているママへ食事の提供をしているNPO代表などメンバーは多彩です。
年に3回、東京と大阪で医療的ケア児家族の交流会を開き、私達スタッフは課題の抽出を行っており、永田町こども未来会議にもオブザーバーとして参加させていただいています。
今年は初の千葉開催を5月にやりたいと思ってます。
福祉的支援のあり方は東京と関西では風土的にも大きく違い、東京と千葉でも違うように感じています。
千葉県での医療的ケア児のネットワークを広げて、施策の実現に繋げていければと思います。