コロナウイルス感染症下の子育て世帯への支援について①子育ての相談窓口とひとり親家庭への支援について

 通常であれば、地域子育て支援拠点事業や園庭開放、児童センターなど、小さな子供や保護者たちが交流したり、子育ての相談に
乗ったりする子育て支援の場が、新型コロナの影響で支援の縮小を余儀なくされました。佐倉市では、従来ママの心の相談室という窓口がありますが、それに加えて昨年6月から今年2月まで、「あなたのこころが新型コロナウイルスに負けないために。パパ・ママの声を聴かせて」と、臨床心理士による電話相談を開設、対応されていました。

 ママの心の相談室は、妊娠中及び子育て期にある母親を対象に、予約制で女性カウンセラーが面接相談を行い、令和2年度は16回開催、延べ27人利用。臨床心理士による電話相談は、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、子育て中の保護者の不安を軽減するため実施したもので、相談は24回開催、延べ38名の利用がありました。

 生活様式の変容に伴う子どもや親の戸惑いや悩み、また発育、発達や保護者の体調に関することなどさまざまですが、幼いお子さんがいるからこそ外出もはばかられ、楽しいはずの子育てに孤独感や不安感を抱えているママたちが多かったに違いありません。私も乳幼児サークルをやっていますが、コロナ禍で安全を確保することが難しく、いまだに再開できていません。

 令和2年度のDV相談件数は延べ356件で、令和元年度の345件と比較すると、11件の増加。児童虐待については、令和2年度の新規相談件数は316件で、令和元年度の348件と比較すると、32件の減少。相談の経路は児童相談所からの照会が116件、教育委員会及び学校からの相談が52件、家族、親戚からの相談が38件となっています。学校も機能しているというのは大事なことです。私も虐待案件を扱ったこともありますが、いずれもお父さんが鍵だった経験から妊婦面談だけでなく家族面談を提案しています。ハイリスクは専門家でないと対応は難しいと思いますが、私たちNPOがポピュレーションアプローチの一翼を担えないものだろうか。

 そしてひとり親家庭の高等職業訓練促進給付金の給付対象が拡大され、さらに生活困窮者に対する住居確保給付金とは別に、就労に取り組む独り親世帯に対し、住居の借り上げに必要となる資金の償還免除つきの無利子貸付制度が新規で創設することになりました。県の事業になりますが、実態を把握しているのは市であるため、常に迅速な対応ができるよう連携を求めました。