学校給食の有機食材の導入

 1期目の会派のぞみの頃から学校給食の有機食材の導入を目指し、先進自治体の今治市や市内の無農薬農家さんにも視察にお伺いしたものの、当時の市長は子育て全般にあまり関心がないようで折れかけておりました。それでも西志津小学校や井野小学校では無農薬農家さんと契約していただきましたが、制度として確立しないとなかなか推進することができず、新しい会派の仲間も賛同してくれたので、会派の公約として本気度に拍車をかけて取り組んでいきたいと思います。

 12月には佐倉市内の無農薬農家さんたちとLINEグループを作って、地球の仕事農園さんの古民家レンタルスペースで一緒に「いただきます2・オーガニック給食編」をみんなで観て、いすみ市の無農薬米の取り組みや佐倉市での第一歩など、意見交換させていただきました。

 それでは11月議会で取り上げた「学校給食の有機食材の導入」について、簡単ですが以下に記します。

徳永:近年給食の食材に有機食材を導入する自治体が増えてきました。しかも、多くは千葉県です。いすみ市、木更津市、三武市、匝瑳市などです。既にヨーロッパや韓国では、オーガニック給食がスタンダードになりつつありますが、学校給食の有機化は子供の食物アレルギーや発達障害などの症状の急増傾向に歯止めをかけるといった見方もあります。また、いすみ市は移住希望者の間で大変人気があり、オーガニックがかなり貢献していると担当の方がおっしゃっていました。木更津市では、オーガニックシティーを掲げ、SDGsや農推進やシティプロモーションとして企画部が主体となっているようです。教育委員会が主体となって担うのは難しく、関係部局との協力が欠かせないと思いますが、市の施策として企画政策部としてはどのようにお考えでしょうか。

企画制作部長:地元産の有機食材の普及につきましては、地産地消によるフードマイレージの削減や有機栽培を進めることで農薬等の製造過程での二酸化炭素排出を抑制できるなど、環境的側面からもSDGs推進に有意義な取組であると考えております。一方で、有機農業は生産コストの増加や生産農家の確保など課題も多いと認識しておりますので、先進的な木更津市等のSDGsの取組について関係所属と情報共有し、連携を図ってまいります。

徳永:令和3年度、佐倉市の学校給食における米飯給食の実施回数と米の使用量について。

教育長:令和3年度の学校給食につきましては、給食回数が学校平均で182回です。そのうち米飯給食が150回、週当たりで4.1回実施の予定です。なお、米の使用量は年間で約14万9,000キログラムの予定です。

徳永:欧米先進国やアジアの多くの国、地域では、農薬や遺伝子組換え技術などに対する不安から有機農産物の需要が急拡大しています。対照的に、日本で有機農産物がなかなか普及しないのは、安定した売り先がないため、農家が有機農業への転換に二の足を踏んでいるのが一因と考えられているそうです。学校給食に有機農産物が採用されれば、安定した売り先が確保されるため、有機農業に転換する農家が増えて市場拡大に弾みがつき、付加価値の高い有機農産物は輸入農産物との価格競争を避けることができるため、先進国で最低水準の食料自給率の向上につながるとの期待もありますが、学校給食への導入に向けた無農薬米栽培について、市としてどのように支援するのか。

執行部答弁の「無農薬米については、生産コストや生産者の組織化等の課題」は百も承知。担当だけに丸投げせず、自らも動きながら保護者の皆さんと食に対する意識を醸成し、市内無農薬農家さんをみんなで応援できるような取り組みにしていきたいと思います。