こども家庭庁の令和5年度予算と自治体施策

【産後ケア】佐倉市の費用負担は以下のとおりです。

 利用料(委託料)自己負担額
宿泊型1日あたり 30,000円1日あたり 2,500円(1泊2日 5,000円)
*宿泊型については、利用者の自己負担額を500円免除しています。
日帰り型1回あたり 15,000円1回あたり 1,500円
訪問型1回2時間あたり 13,200円1回あたり 1,320円

市民税非課税世帯の方は自己負担額の半額、生活保護世帯の方は無料です。

こども家庭庁では所得制限のない利用料減免の導入など産後ケア事業等の推進の拡充として、「住民税非課税世帯に限定されている産後ケア事業の利用料の減免について、支援を必要とする全ての産婦が産後ケアを利用することができるよう、所得の如何に関わらず利用料の減免(2,500円/日(平均 利用料の半額)、最大5日)を導入する」そのための予算が計上されています。

佐倉市は確かに他の自治体よりも費用負担の軽減に取り組んでいますが、あまり市のPRにはなっていないのが残念です。

しかし宿泊型となると1泊で5,000円の費用負担はそれなりの金額です。上限の6泊となると3万円です。

産後に心身の不調または育児不安等がある方が対象なので、せめて宿泊型だけでも必要な方は必要な分を無料で利用できるようにするとか(鳥取県は県で予算をつけて無償化にしましたね)、申請をオンラインで気軽に申し込めるようにするとか、国の通知に従うだけでなく、必要な産婦さんがどうすれば使いやすくなるのか、自治体なりの努力が必要だと思います。

【未就園児全戸訪問】

新生児全戸訪問以降の支援は、乳幼児健診や保育園などの場で要支援の方を把握して支援につなげたり、相談があればもちろん支援につなげることは可能でしたが、やはりアウトリーチが重要です。特に、保育園等を利用していない未就園児家庭との社会的つながりを考えていく必要があり、未就園児を対象とした家庭を訪問する取組により、児童虐待の早期発見、早期対応とともに、児童家庭の困りごとを把握し、申請手続等の支援も含め、確実に支援やサービスに結びつけていく、未就園児等全戸訪問事業の必要性を提案しました。

調べてみると福生市の未就園児等全戸訪問事業は0歳から中学校3年生までのお子さんで、保育園・幼稚園や小学校・中学校などに通われていない場合や、また直近の健診などを受けられていない場合に、市職員がご家庭を訪問する子育て支援事業です。不登校が増えている現状を考えると、学校だけに任せるのは無理なのかも知れません。学校は校内フリースクール、アウトリーチはこども支援部で連携できるといいと思います。佐倉市で言うと指導課とこども家庭課の連携ですかね。

【一時保育の拡充について】

一時保育の拡充は現在も保護者のニーズは高く、臼井保育園での一時保育の拡充がされたばかりですが、利便性だけの問題ではなく、定型的に未就園の1歳児や2歳児を週に何日か通う仕組みを作り、発達や家庭支援、虐待予防の効果を期待するものです。また私が兼ねてから提案している父親面談・家族面談も、保育園を活用することで父親が仕事をわざわざ休んでも来る価値が出てくるのではないかと考えています。佐倉市では令和 4 年 4 月に制度改正を実施し、就労などの保育要件に該当しない方でも一時保育の利用ができるようになっています。