こどもの居場所空き家バンク

佐倉市内の不登校児童生徒数は、令和4年11月議会で確認した時点で、小学生147名、中学生239名の計386名でした。

適応指導教室の利用者は佐倉教室で15名、志津教室で14名の計29名、校内適応指導教室は中学校11校中9校で開設され、利用者数は80名。単純計算で277人の児童生徒はどのように過ごしているのでしょうか。

学校に行きにくいお子さんの保護者の方や、こども食堂、学習支援を運営している皆さんから「こどもがいつでも来れる居場所を作りたいが場所がない」という声を多数聞くようになりました。

現在もこども食堂や学習支援団体には、優先予約や減免措置などで側面支援が行われていますが、同じ団体が週に例えば 2 回以上の開催をするときは、直前に空いている部屋を確認して予約をしますが、空いてなければ開催できないという状況です。子どもたちがいつでも安心して通えるようにするためには公共施設では限界があります。地域の空き家などがこのような居場所として利用できるようになることが理想的ではないかと考えています。

私が活動しているNPOもそうです。どんなことをしてでも事務所を確保することで「居場所」としての機能を果たせています。

佐倉市の空き家の地域貢献活用支援事業は対象が自治会や町内会が主な対象となっているため、保護者や市民活動団体にとってはその使いにくさを指摘してきました。今年度の見直しとしては、昨年度、申請期間が短く準備に十分な期間が確保できないとの意見から、申請期間を 7 月末から 8 月末までに延長。空き家バンク物件と活用団体とのマッチングについては、団体からの申出があれば物件の内覧ができるような体制整備、活用できる空き家のストックを増やすため、空き家バンク物件の登録に関する相談
体制の強化。今後、適正な管理がなされていない空き家の所有者に対して、地域のために活用させていただけないかお声かけをし、状況に応じて、利用を希望している団体へ情報を提供できるよう仕組みを検討していくとのことでした。

私は今回「子どもの居場所空き家バンク」を提案しました。子どもたちの居場所づくりのために、無償または格安で空き家を提供していただける方を呼びかけるといったことはできるのではないかと思います。学習支援とこども食堂の体化、プレイパークとこども食堂との連携などが生まれつつあります。また、こども食堂をはじめ、保護者の間でもフリースクールのような日中から学校に行きにくい子どもたちの居場所を求める声が強くなってきているのを感じます。そのため、各団体で場所の確保をするのではなくて、複数の団体で一緒に居場所づくりを行うことも要望として上がってきている。このような居場所づくりは佐倉市としても先進事例となり、多くの子育て世代に注目される施策として、今後も取り組んでいきたいと思います。